かつての誰かのミシン

3月4日はミシンの日

ミシン大好き。続きです。

こちらもお気に入りのミシン。

アンティークのオモチャのミシンです。

本棚にしまいっぱなしで

実用したことはないのですが

手回し式で本当に使えたそうです。

下糸はないチェーンステッチみたいな縫い目になるタイプ。

赤い方はムスメが乳幼児の頃気に入って

ネジを小さな指で器用にクルクル外し、

外したらまた直して遊んでいて(遊び方が違う）

そんな日々に水害に合いましてね。

どこかに行っちゃったパーツがあってジャンクです（；；）

黒い方はシンガーでこちらは無事。

ずっしり重くて機械らしい佇まい。

こちらの箱の中身も手回しミシン。

フリーマーケット出店が趣味だった時期。

雑貨を作ってテディベアを縫って

フリーマーケットに出店していました。

そして周りで出店されているお店で

あれこれお買い物しちゃう。

そんなお買い物の一つでした。

蓋を開ければ

手回しミシン、オールリード。

昭和初めごろのものらしい。

こちらは「オモチャ」ではありません。

台座は箱のような作りで物が入るようになっています。

この金具がストッパー。

開きます。

いろいろな取り換えパーツと一緒に

半紙が一枚、入っていました。

手書きでとてもきれいに書かれた「モンペ」の作り方でした。

戦時中、縫われたのでしょう。

世相を思うとあまりにも切実で

その半紙は、誰かにあげたのだったか

どうしたのだったか、手放した。

貴重な一枚だったかもしれないけど。

ハンドルの下には板がはまっていて

その板は外せまして

ハンドルを手回しの車にセットしてクルクル回す。

カタカタカタ・・・と気持ちよく動きます。

歯車で針が上下する仕組み。

歯車、ばねにネジ。

機械らしい機械の趣きも好き。

昔の機械は装飾も美しい。

念入りな「試験済証」付き

販売店のシールも糸のかけ方の図も

残ってました。

当時には素晴らしく仕事のはかどる

最先端の高性能機器だったことでしょう。

オールリードは国産ミシンだったそう。

機械を作る側の意気込みも

使う側の高揚感も想像しちゃう。

使いこなせなかったら

「ああっもう！！！きいいい～～～(怒）」と

なったことでしょう・・・。

手にしてから30年くらい経つかもしれないけど

使って何か縫いあげたことはなく

ただ持っているだけでした。

今回久しぶりに出してよく見れば

傷などもあったので

拭いて磨き上げて傷はレタッチしてお手入れしました。

箱も台座も本当に丁寧な作りです。広がる仕事、広がる世界、動くお金。新しいものが生む新しい暮らし。↓シュタイフ社のテディベアシュタイフ社のマルガレーテさんも手回しミシンを使いこなされていた聞きます。わたし自身は「最先端系機器」はついつい苦手分野としてしまいがちなのに「すごく昔のかつての最先端機器」は大好きです。なんでだろう～。