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桃と桜

お花見ドライブは行きも帰りも川沿いの道。
桃の花もちょうど満開の時期だったようで
あちこちに濃い桃色の花の見える桃畑がありました。

勝手にうろうろしては申し訳ないと思いつつ
少し近くに立ち寄ってみました。


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桜の大木と桃の畑がすぐ隣り合っていたところ。

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山裾の村里でした。
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久しぶりに歩き回って
少し疲れたほどの一日。
でもついついお花が見たくて
欲張って楽しく歩いた日でした。




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嵐のようなお天気になる、との予報だった昨日でしたが
幸いなことにわたしの住む町は穏やかな春の雨程度。
家の近所では桜がまだ咲き切っていないところもあったので
桜も散らずにまだきれいかも。

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もろともにあはれと思え山桜
花よりほかに知る人もなし

大僧正行尊

吉野の山中できびしい修業をしていたお坊様が
その修行中に山中で山桜の咲いているところを見て詠んだ歌だそう。

小倉百人一首で一番好きな歌です。
田辺聖子さんの「小倉百人一首」は
もう何十年もずっと愛読書で折りに触れては手に取っています。
なのですが。
覚えているところもあるけれど、うろ覚えの所もあって
何回読んでも「ああそうだったそうだった」「へええ」と
手に取るたびに心に染み入りつつ
新しい本でも読むように楽しめています♪

そして何十年も読んでいると
学校時代に大好きだった古典もその時聞き覚えた和歌も
若い頃とは感じ方が違ってきて
また違う目線で感じられて違う景色が広がることも面白い事です。

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小野の小町の有名な歌

花の色はうつりにけりないたづらに
わが身世にふる眺めせしまに

美しく咲いていた桜も色あせ長雨に当たり
傷んで散ってしまった。
若い頃は美人だったわたしも
年をとって老けてばばあになってしまった。
今は別の美人さんがもてはやされているのね
「平家物語の祇王妓女」とか「人気アイドルの人気が移ろうイメージ」
でとらえていて他人事のように全く気持ちが添わなかったのですが。

絶世の美女だったという小野小町の詠んだ歌、と
聞いてからだとああ美人さんは容姿が衰えるのが
つらかったのね、で、自分を堂々と花にたとえて詠んじゃうんだ、と
まずそこに驚いちゃった
というのも若い頃の感想だったので。

今はまた同じ歌を読んでも
今の方が勝手にしみじみと感じます。

あの時はこの人とあの場所の桜を見た
あのときはこうだった、時はうつろい雨は降り
わたしも年を重ねたものだ、その年ごとの花を見ているうちに

勝手な解釈。


いよいよ春本番になっていきますね。
お花見ドライブの回、これにておしまい。



by cocondogrose | 2021-03-29 09:56 | お花と庭 | Trackback | Comments(0)

*ココン*アンティーク・手芸工作・ブライス・中古住宅の日々


by のばら
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